シン・エヴァンゲリオン劇場版 EVANGELION:3.0+1.0, +1.01

 ついに完結を迎えたエヴァンゲリオン。リアルタイムではなかったもののなんだかんだでTV版、旧劇場版、新劇場版と見てはきていたので、今回のシリーズ完結編を銘打ったシンエヴァはせっかくなので劇場で見よう、ということで劇場へ。

 行くなら早めにと公開初週に行った結果、なんかすごいものを見たけど言葉で言い表すにはなんとも難しいというのが初回の正直な感想。これはもう一回は見たいなとは思いつつもなかなか行けずに後回しにしていたらもうラストランで+1.01版&冊子「EVA-EXTRA-EXTRA」も配布するよ、ともなればそりゃ行くよねってことで前回から約3ヶ月あけて再度劇場へ。

 二度目となるとパンフレットや誰かの考察やらで考えを整理してちょっと余裕をもって見ることができたけど、やっぱりよく分からないとことは分からないし、やっぱりエヴァンゲリオンは全部終わったし、宇多田ヒカルとエヴァの相性はよすぎだし、庵野監督は丸くなったなあ、これは実際傑作なのでという感想は大きく変わらず。

 シンジ君の新劇:Qでの周囲からの拒絶から一転した第3村での旧友との再会と優しき受容、一時的とはいえそこでの新たな生活は、これは後で全部ぐちゃぐちゃにされるんだろうなあと思いきやそんなこともなく進み、「監督どうしちゃったの!?」というのは本当に思った。ここでは大勢多数の犠牲でなく、アヤナミレイ(仮)一人の消失に絞られたのが余計に効くのだけれど。

 そこからの艦隊決戦、エヴァ大乱戦、親子対決はエンタメの極み。オープニングでのパリ戦闘もそうだけど、スクリーンの広さを意識した動きと音響は劇場で体感してよかったと思える。

 とりあえず締めの展開を自分なりに解釈すると、父との対決でなく対話を選んだシンジ君はなんだかんだで新たな槍を手に入れてアルティメットエヴァンゲリオンとなり、エヴァの存在するあらゆる世界を救ってそのまま円環の理に行こうとしたら初号機の中にいたユイに「あなたはここまででいいよ」とばかりに押し出されてユイはゲンドウを串刺しにして一緒に円環の理へ、ちょっと感傷に浸っていたシンジ君は迎えにきた乳のでかいメガネと一緒に新たな世界で宇多田ヒカって終劇。というまどかロジックで解釈した。この辺ももっと難解にしようと思えばできただろうけど、結構分かりやすく救いのある展開だったのも監督が丸くなったなあと思う一因かと。

 余談としては+1.01での変更カットはさっぱり分からなかったですはい。あと今回配布の冊子「EVA-EXTRA-EXTRA」はいわゆるスタッフお疲れ様本で、ぶっちゃけて言えば興行収入100億狙いの特典商法なんだけど、もう一度見ようという後押しになったので問題なし。

 さらに余談としては劇場での初回も2回目も入場客が多く(2回目は満席)、それだけにトイレ離席や途中入場がちらほら、席の前や隣で延々と飲み食いの音と動きをされてなかなか集中できなかったので、後からくるであろう円盤か配信かで改めてじっくり楽しみたい。